【私はこれかも?】社交不安障害

「これは私のこと?」と思った症状名

今回は、私がこれまで「自分に当てはまるかも」と思った症状について書いていきたいと思います。(正式な精神疾患名もあれば、そうではないものもあります。)


勝手な自己診断は間違ってるかもしれず危険なのですが、
「私ってこれかもしれない!」というものに出会うと、自分のしんどさを誰かにわかってもらえたようでそれだけで安心できるところがあります。
また原因がわかれば少なからず対処法が見えてくるので、希望にもなったりします。

というわけで、私がこれまでに自分に近いと思った診断名は以下の6つです。

・社交不安障害(社交恐怖症)

・選択性緘黙

・回避性パーソナリティ障害

・回避性愛着障害

・HSP

・アダルトチルドレン

もしかしたら聞きなじみのない言葉ばかりかもしれません。

今回はこの中から、社交不安障害について詳しく書きたいと思います。

社交不安障害とは?

社交恐怖症とは、特定の社会的状況や人前に出る状況に対して恐怖や不安を抱く状態です。多くの場合、そのような状況を避けたり、多大な苦痛を感じます。 

MSDマニュアル家庭版より

社交恐怖症の人は、自分の行為や言動がほかの人の目に不適切に映るのではないかと心配します。しばしば、不安を抱いていることが他者にあからさまに分かってしまうのではと心配し、汗をかいたり、赤面したり、吐いたり、体や声がふるえたりするのではないかと思い悩みます。さらには、途中で何を話していたか分からなくなったり、自分をうまく表現する言葉を見つけられなくなるのではないかと不安を抱くこともあります。

MSDマニュアル家庭版より 

「これ私だ…!」と100億回言いたい(笑)

社交不安障害は、昔は対人恐怖症と言われていたものです。
人によって症状は様々で、たとえば

・視線恐怖(人の視線が怖い)
・赤面恐怖(人と会うとき赤面することが怖い)
・会食恐怖(人と食事することが怖い)
・電話恐怖(電話での会話、人前での電話が怖い)
・書痙(人前で字を書くときに震える)
・茶痙(人に飲み物を運ぶときに震える)

などがあります。

私はこのうち、
視線恐怖、赤面恐怖、茶痙、電話恐怖
に特に悩まされていました…。

私の社交不安障害の症状

視線恐怖
電車や教室など公共の場にいるとき、人に見られている気がして落ち着かない。人の顔が見れない。(別に見なくてもいいのだけれど、自然に過ごせなくて下ばかり見る)
また会話してる人の目を自然に見ることができず、ずっと見続けるかほとんど見ない。以前知人に「目を見てくれないね」と悲しそうに言われたことがあります…本当ごめんなさい…
今でも親しくならないとあまり人の目は見れませんが、以前よりかはずいぶん顔を上げて周りを見渡せるようになりました!

赤面恐怖
人前での発表などのときに、急にあがってしまって赤面することがよくありました。「顔が赤くなってる!」と思ったり人に指摘されたりすると、そこからさらにもっと赤くなり絵の具で塗ったように真っ赤っかになってました(恥)。
一対一でも何か自分がうまく話せなかったり、会話で変な間ができたりするとカッと赤くなったり。そうなると会話のことより真っ赤になった自分の顔の方が気になってしまいました。
赤面はここ数年出ていません…嬉しい!

電話恐怖
バイト先や就職先で、電話をするのが本っ当に苦手でした。電話だと相手の様子がわからないのも怖いですし、何より自分の電話での会話を人に聞かれてるのが本当に苦痛でした。「敬語がおかしい」「その話の持っていき方は変だ」などと思われているような気がしてしまって、アワアワしてしまいます。息がうまく吐けなくなり、ハァハァ息切れしながら話すことも…(だいぶヤバい人笑)。
また緊張のためか、相手の名前を聞いているのに聞き取れないという謎現象もありました。電話を社内の人に引き継ぐのに、「株式会社なんとかテックの高山さん、もしくは片山さんからお電話です…」と相手の情報を正確に伝えられないこともあり、本当にポンコツでした~( ;∀;)(周りの優しさだけで生きていました)
今の職場でもそんな症状がつい最近までありましたが、仕事内容がわかって「大体のことには対応できるぞ!」という自信がついてからは出ていないのでホッとしてます…。

茶痙
茶痙も自分の中では深刻です。社会人になりお客様に対してお茶をお出しするとき、手が震えて仕方ないのです!お客様が話に夢中になってくれたらいいのだけれど、大抵こちらがお茶を出す様子をじっと見つめられるので、そうすると手が自分の意志に反してブルブル震えてしまう。時々「大丈夫?」と聞かれたりすることもあり、余計に恥ずかしくて内心パニックでした。人に見つめられてると思うと意識が必要以上に手元にむかって震えるので、これは一つの視線恐怖なのかも…。
恥ずかしいことに、結婚後に夫の実家にお邪魔したときも、お義父さんのビールのお酌でこぼしてしまいました…その後も治ってません(泣)

茶痙 社交不安障害 社交恐怖 社会不安障害

治療について&私が治療を受けなかった理由

この社交恐怖症の治療法は、

・曝露療法(エクスポージャー)
・認知行動療法

が多いようです。

私は大学生の頃にかかった精神科の先生に「視線恐怖」「対人恐怖」と診断されましたが、2回目の受診で「あなたは出来てることが多いから大丈夫」と、暗にもう来なくていいと言われてしまいました。

精神疾患の診断基準には、
「重大な苦痛を引き起こしているか、日常生活に大きな支障をきたしている」
ことが条件としてあるので、おそらくそこで当時の私ははねられたんだろうと思います。

もし社会人でもう一度かかっていれば、電話恐怖や茶痙は仕事に支障をきたす問題なので、ちゃんと治療してくれていたかもしれません。

でも私は、
・自分の辛さをわかってくれる医者やカウンセラーに出会えるのかわからない
・自分の辛さを表現することに慣れていない
・出会えるまでドクターショッピングする気力と経済力がない
・出会えても、その後のカウンセリング代が高くて経済的に厳しい

という理由から治療の場には行きません(行けません)でした…。

それでも症状が改善した理由

治療を受けなかった私ですが、赤字の箇所の通り、現在そこまで症状に悩まされているわけではありません。その理由はおそらく以下の3つです。

【理由1】年齢的なもの
社交不安障害は「自分が周りから変に見られているのでは」という意識がとても働くのですが、年齢を重ねると結構その意識から解放されやすくなっている気がします。(おばさんになると図太くなると言いますが、この病気の場合それはとてもいいことな気がします(笑))

【理由2】環境的なもの
学校という社会集団にも属しておらず、今の職場はお茶出しなし&電話も対応できるため症状が出ていないのではないかと思います。
つまり、環境によってはまた再発する可能性も…?(ないと信じたいですが!)

【理由3】自分育ての効果
自分で不安なことに対してイメージエクスポージャーをしたり、内観を通して自分の気持ちを受け止めたりなど…心を育てようとしてきた過程で行ってきたことが、「一人でできる範囲の治療」となっていたのかもしれません。不安への対処法が増えていることは大きいと思います!

社交不安障害の本

社交不安障害の症状を読んで、「私にも当てはまる」と思った方がいらっしゃるのではないでしょうか?
この社交不安障害は、実は日本人に非常に多いそうです…!
常に集団の中で気を遣って生きていかないといけない日本の文化がそうさせるのかもしれません。
もっと社交不安障害について知りたい方には下記の本がおススメです!

↓イラストが多くてイメージしやすい本です。社交不安障害の全体像をまず知りたい方に。

社交不安症がよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)
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↓より一歩踏み込んだ内容です。岡田尊司さんの文章は共感することが多いです。

社交不安障害(理解と改善のためのプログラム)
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↓こちらも社交不安障害について詳しく書かれています。「対人関係療法」というメジャーではない治療法ですが、症状への優しい視点が勉強になりますし、また読んでいて癒されます。

対人関係療法でなおす 社交不安障害:自分の中の「社会恐怖」とどう向き合うか
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それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!

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