【私はこれかも?】回避性愛着障害①

前回の「私はこれかも」シリーズでは、回避性パーソナリティ障害について書きました。

今回は名前が似ていてややこしいのですが、回避性愛着障害についてです。

※回避性パーソナリティ障害と回避性愛着障害の違いについて
回避性パーソナリティ障害は、病院で診断される正式な精神疾患名ですが、回避性愛着障害は違います。
ですが症状は重なるところが多いです。
パーソナリティ障害は、その名の通り「人格」の障害とされていますが、愛着障害は「対人関係の作り方」の障害といえます。


私は精神科医の岡田尊司さんのこちらの本で初めて知りました。

回避性愛着障害 絆が稀薄な人たち
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これまで自分のことや対人関係のことで悩んで、そのたびに救いを求めて色々な本を読んできましたが、ここまで自分のためになった本は少ないかもしれません…!

今回はこの本の内容に沿って、回避性愛着障害についてご紹介したいと思います。

回避性愛着障害とは

回避性愛着障害とは、

「回避型愛着スタイルを持つ人が、社会に適応できなくなった状態」

ん…?回避型愛着スタイル、ってなに…?

回避型愛着スタイルの最大の特徴は、他人との間に親密な関係を求めようとしないという点にある。回避型の人は、自分の心中を明かさず、相手が親しみや好意を示してきても、そっけない反応をしがちである。他人と過ごすことにまったく興味がないわけではないし、その気になればできないことはないが、そこには苦痛と努力を伴うのである。

p18

ふむふむ。
これだけ読むと、私の場合はそこまで当てはまってはいないかな…。

私の場合は、「他人との間に親密な関係を求めようとしない」わけではなく、
「親密な関係を求めているけど得られなくて辛いから、それなら一人でいるか」というタイプです。

皆さんはどうでしょうか?
実は愛着スタイルは回避型だけではなく、他にも色々な種類があるのです。

愛着スタイルとは? 安定型と不安定型がある。

そもそも愛着スタイルとは何か?
それは、人と関わるときに自分が取る対人関係のパターンといえます。

人は、親しい人間関係をすぐに作ることができる人と、いつまで経っても心の距離が縮まらない人がいますが(私はこっちかな…)、そこにはその人の愛着スタイルが関係しています。

つまり愛着スタイルが安定型なのか、不安定型なのかで大きく分かれてしまうのです。

そして不安定型の中には

  • 不安型…周囲に気に入られようと気をつかい、人に依存しがちなタイプ
  • 回避型…他人との間に親密な関係を求めようとせず、一人を好むタイプ
  • 恐れ・回避型(上記二つの混合型)…人に過剰に気を遣い親しみを求める一方、誰にも心を許せないタイプ
  • 未解決型…親との愛着の傷を引きずり、不安定になりやすいタイプ

があります。

自分がどのスタイルに当てはまるかは、本の中の診断テストで調べることができます!
私はこの中の、恐れ・回避型でした。
まさに前述した、「人との関わりを求めているけれど、うまくできないから一人になる」という特徴が当てはまってます^^;
そして混合型なので、回避型の特徴にも共感できる箇所は多くあります。例えば…

回避型の人は、話をふられるととっさに反応できず、肝心なところで沈黙してしまうことも多い。ふだんから、感情によって言葉が出てくるのではなく、頭で考えて言葉にしているからである。自分の気持ちではなく、相手の意図から逆算し、それに対して適切と思われる表現を選んで、言葉を組み立てるという作業を行えば、時間がかかるのは当然である。

p42

これは本当に「はい!これ私!」と全力で挙手したいくらいに当てはまる内容です…(笑)

「自分の心に沿って行動する」ようになってからはだいぶ減りましたが、やはりそれでも人に話しかけられた時、「この場で適切な返答はなんだ!?」と考えて話すことはあります。
そのため変な間が生まれてしまったり、無難すぎてつまらない(らしさが出ない)会話になりがちなんですよね~…。
このクセは小学生頃からありましたが、さほど疑問にも感じていなかったため、これを読んだ時は「そうそう、そうなんだよ!よくぞ言語化してくださいました!!」という気持ちになりました。

大人になってようやくわかりましたが、自分の心をちゃんと経由して話している言葉は、聞いてる人の心にも届きやすく、何より本人らしさが出るんですよね…。

愛着スタイルと親との関係

愛着スタイル形成には、幼少期の養育者の関わりといった環境的な影響が大きく、
特に回避型になる人は親からネグレクトを受けてなる人と、逆に親から強い支配を受けてなる人が多いといいます。

私の母も過保護で子離れができないところがあったため、どちらかというと「強い支配」と言えるかもしれません。
本の中にこのタイプの特徴を説明する文章が多くあるのですが、どれも納得させられます。

過剰な支配を受けた人は、また非難されたり、無理な要求をされるのではないかと身構える習慣がついているので、他人といると緊張したり、気づまりを感じてしまう。

こうした、気楽に人との交わりを楽しめない特性は、自己開示や感情表現が苦手という回避型のもう一つの特性とも密接に関係している。

p39

本当にこの通り!
相手がいい人だとわかっていても

「私に対しては違うかもしれない」
「急に怒り出すかも」

と、なぜか不合理なことを考えて不安になります…。
純粋に人との関わりを楽しめたらどれだけ嬉しいかと思います…

過剰な支配を受けた人は、自分の感情や意思があいまいなだけでなく、二面的である。人と親密な関わりをもったり、人を心から信頼することができないだけでなく、うわべの態度と本音との乖離がみられやすい。親が“安全基地”というよりも、“監視人”として機能してしまっていたからであり、親に本心を知られること自体が危険なことであったからだ。

p68

なかなか痛烈な表現ではありますが、本当にそうです!!
私の母はコンプレックスの強い人だったため、ちょっとした言動が気に障ったら烈火のごとく怒られました。なので、思ったことを思ったように話すことに抵抗を感じるようになりました。

【次回】改善するために出来ること

愛着スタイルが幼少期の環境から影響を受けると言われると、まるで一生変えることができないように感じてしまいますが、この本では愛着を修復するための具体的な方法についても書かれています。

長くなりましたので、次回、別記事でお伝えしたいと思います!

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